スタンダードサイズで撮影された作品。基本はワンシーンワンカット。画作りの一つ一つがとてもきれい。予告でも使われている学校の階段のシーン、窓の向こうの校庭の子供達の配置までも考えて作られた画。
主人公の男の子がとても自然というか、感情の揺れがはっきりわからないのがかえってよかった。友人を失うのだけど、それをどのように飲み込めばいいのかわからない感じが、そのまま描かれているようで。
監督の実話に基づく話なのかわからないけれど、スタンダードサイズは、監督自身の記憶の中の出来事が切り取られたサイズなのかもしれないと勝手に想像する。