海獣の子供の作品情報・感想・評価

上映館(1館)

「海獣の子供」に投稿された感想・評価

かなえ

かなえの感想・評価

4.6
中学校のとき、蟻について思考を巡らしてそのまま抜け出せなかったことがある。あたしの家や、近くのコンビニに今もよじ登ったり下りたり這い回っている蟻達は、こっから結構車で走らないと行けない海に、何らかの他力が働かない限りは一生涯、訪れて見ることの出来ないまま死んでいくんだよな、と思った。でも彼らはそんなこと気にも留めないだろうし、海なんて概念すら無いだろうし、奇跡的に海に行っちゃった蟻も二度とは戻って来られないだろうし、伝える術も無さそうだ。でも、海の傍で生まれた蟻達は、当たり前に海の傍らで生きていくんだと思った。当たり前に、どこか遠い仲間の中に存在すらせん大きな概念を持ったまま、引き換えのように人間の影を彼らより感じることもなく一生をそこで全うするんやなと思った。じゃあ、あたしらの生きとる世界はどうなんやろうと考えて、全く抜け出せなくなった。あたしらも蟻なんやないか、と思った。友達に話したら怪訝な顔をされて笑われたし、聞き入ってくれる人は数学の先生だけだったけど、突飛な発想だし、馬鹿げているし、でもこういうことを考えることをあたしはその時からずっと愛し続けている。スケールの大きいことを考えると、あたしたちの普段生きとる社会や人間界は自然とか、宇宙とか、動物とか、もはや皆、ずっと遠い事物に感じてしまっとる現実を察することが出来る。宇宙があって、命があって、あたしがいて、誰かがいて、流れがあって、自分1人には絶対に手に負えないものがある。自分に集中の中心を預けて人生を考えずに、あたしは全体の大きな一部で、ただそこに含まれていて、心から知りたいと一生涯願っても知ることが出来ないまま死んでいく、あたしの命が間に合わない事柄が必ずあると分かっていたかった。あたしは人間は人間で、蟻は蟻で、全然違うやん。で片付けることは絶対に出来なかった。こんな気持ちを分かち合える人は少なくともずっと大人の、子供を尊んで仕方がない人達だけだったし、その人達ともすっかり離れて、自分のことばかり考えるようにいつの間にかなってしまったけど、あたしが夜に、暗闇の中の天井がくっきり見えるまでそういうことを考え、無意味で、寂しく、大きいぽろぽろ涙を流すことしか出来ないような体がはち切れそうな、息の意味も分からず呼吸が止まるような、そういう想像を、受け止めてくれる余地は、まだ、あたしを安心させてくれるくらいに世界にかならず存在はしていて、そしてあたしみたいな思いになる人がどこかにも必ずいることを知れただけで、本当に、充分です、ありがとうございます。と思った。
そういえばしばらく前に観たものを。
アニメの在り方としては、リアルを追求するものよりもこういう方向性の方が好きだ。リアルには絶対に見せられない濃密な映像美がここにはあった。
その密度に、密度でもってぶつかってきたのが迫力の音とストーリー。明らかに2時間そこらでつくるには過多で、無骨で荒々しかったのに面白く感じられたのはその質の高さだと思う。原作もたぶんいつか読むことになる。
ハイビスカスを忘れられずにいる。またいつか観ようと思う。
思ったよりもエキセントリックな弩級SF。国宝級の圧倒的描出の快楽、開いた口が塞がらない。
ねこ

ねこの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

海中と地上は似ていると思っていたけれど、それを上回るスケールの話だった。昔から人は死んだら星になるとはいうけれど、それは意外と世の理、世界の真理なのかもしれない。全ては輪廻の渦の中で、全てが世界の1つ1つの構成要素。個々に小さな差異はあれど、結局は皆同じ。
主人公は冒頭、他人との間に隔たりを感じ、(自分と他人が「違う」と主人公が感じていることを強調して見せていたように思う)、繋がりを遮断している描写があったが、空・海との出会いを通じて、上記のことに気付いた。だからこそ、冒頭でいさかいのあった相手にボールを投げ返した。相手を遮断し、関係を結べなかった主人公が、相手を受けいれ繋がろうとするラストに繋がった。これは主人公の両親の関係にも同じ事が言える。仲違いの経緯や背景は詳しく描かれていないものの、最終的には弟の誕生という分かりやすい結末が描かれている。主人公を探しに行く前の両親の会話「僕は君たちを分かっていなかった」→「あなたも同じ」が関係性の転換点となっていて、その点からも作品のテーマは「全てが世界の1つ1つの構成要素。個々に小さな差異はあれど、結局は皆同じ」になるのかと思った。
初見で、解説レビューも見ていないので、これが本当に製作者の意図したものか分からない。けれど何回も見ることで、更に多くの伏線やまた違ったテーマが見えてくると思う。
けいじ

けいじの感想・評価

4.5
 3倍の値段を払ってもいいからもう一度見たい。

 独特な絵柄だった。最初は違和感を覚えていたがいつの間にか引き込まれていた。鯨が息継ぎをするシーンなど大迫力で素晴らしい。
 ただ、内容はかなり難しい。近くで見ていた女子小学生が上映後ポカーンとしていたのは印象的である。どう考えても説明不足なえいがだった。
 原作を読んでから見る作品なのかもしれない。
 それでも、あの世界観には鳥肌が止まらなかった。いつの日か必ず見る事になるだろう。
映像が美しいし、アニメーションの迫力がすごかった。映画館で観て(満員)、見終わったときに拍手が起きるんじゃないかというくらい圧倒的だった。
原作を読んだ後だと、短い時間に詰め込みすぎた感が否めない。

ひと夏のボーイミーツガールのような、ありふれたアニメ映画になってしまっていた気がした…

映像はとても、とても美しい

このレビューはネタバレを含みます

1つ謝っておくことがあります。それはこの映画のタイトルが「海の幽霊」だと勘違いしておりました。大変お見苦しいことをしてしまい申し訳ございません。
初めて4Dを体験したのがこの映画でした。途中で、映画館の天井に水の流れる音がしていました。あ、これ、上から水が霧状に降ってくるんだと思い、持ってきていた傘をさしていたのですが一向に降ってきませんでした。すると、1人の職員が近づいてきて霧吹きでガッカリしていた私の顔面に水をかけてきたのです。驚いて思わず、顔をしばいてしまいました。しかし、次の瞬間にはその人はふっと消えて行きました。誰に聞いてもそんな人は見ていないと言われ、怖くなりました。あれは一体...
Momo

Momoの感想・評価

4.8

このレビューはネタバレを含みます

今年1番。

映画館で「体験する」のがふさわしい映画
幕張
海のそば
Shun

Shunの感想・評価

4.7
好きすぎた
作画、、演出、、
ぶっ飛びすぎてる。。
映画館が海というか宇宙的空間になって心地良くも最高にキレのある浮遊感を味わうことができました。

ドラえもん「緑の巨人」でこの監督使ったのは大正解だった…
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