おささ

マチネの終わりにのおささのレビュー・感想・評価

マチネの終わりに(2019年製作の映画)
4.0
ひとまず小説を読んだ感想を備忘録程度に...。

中盤までは少しずつ読み進めていましたが、170ページを過ぎたあたりから読む速度がどんどん加速し、あっという間に400ページ超を読み終えてしまいました。読み終えてしまったのがなんだか寂しかったです。また、言葉にならず、胸が張り裂けそうな気持ちにもなりました。知性と感性に富んだ、美しいが幻想ではない、現実を捉えた世界。こんなに小説に没頭し、楽しめたのは久しぶりなのでとても嬉しかったです。また、彼らの世界に想いを馳せつつも、この作品を通して人生の大きなテーマの一つである愛について考えることが出来るのではないでしょうか。大切な人に読んでもらいたい。そう思える本です。

どんな映画となるのか、非常に楽しみです。映画を観たらそちらの感想も述べたいと思います。
( 18.12.6 午後 読了 )

P.S.読み方の話になりますが、ふと作中に出てくる音楽が気になり、Apple Musicにもしかしたらサントラが出ているのではと思い調べてみるとこちらの作品名をタイトルにした福田進一さんのアルバムが出てきたため、途中からは音楽を聴きながら作品の世界に浸っていました。とても良かったので、音楽が流れていても読書ができる方は是非。お勧めします。

〜観賞後〜
フィルムってやっぱ良いな。とても美しい。私はフィルムカメラでスチールしか撮ったことがないので、ネガに動画を焼くという事が非常に興味深い。今こそフィルム撮影の映画に馴染みがないけれど、昔はみんなフィルムで撮ってたんだな〜と思うとわくわくする。その時代に生まれていたかったな。
あと、音楽!やっぱり選曲、編曲がめちゃくちゃ良い。個人的にクラシックギターの音色がとても好きなので終始うっとりしていました。いつか、クラシックのコンサートにも足を運んでみたいな。
内容に関しては、私は小説という前情報があったから問題なかったけれど小説読まないと話が結構飛ぶというか、ブチブチと切られる感じなので分かりづらいよな〜と思った。
最後に流れるクレジットを見て、世に出る一つの作品が出来上がるのにこれだけの月日と人々の力が合わさっているんだなあと胸にくるものがあった。

以上。
おささ

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