べーすべーす

マチネの終わりにのべーすべーすのネタバレレビュー・内容・結末

マチネの終わりに(2019年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます


久し振りに酷い理解の外側の作品でした。
心えぐられた。つまらなかったとか、ひどい演技だったとかそういう訳では無い。どちらかと言えばでてくる方々とても良い演技だったと思うし、演奏テーマ曲もかっこよかった。石田ゆり子さん、福山雅治さんな魅入ってしまった。
だからと言って感動したとかいう言葉は違う。言いようのない苛立ちだ。
なかなか酷いストーリーだった。美男と美女だから成立するドラマなのか、映画だからこんな恋愛作品も良いのか?
アンジャッシュのネタなのか?
いい歳した大人達があんなことで、こんなことをしていいのか?子供達がかわいそうでは無いか。

例えるなら、美味しそうな大粒の牡蠣フライをたべてとんでもない腹痛見舞われた気分。しっかり火も通っていて味も変な味しなかった。ハズレを引いてしまった悲しみをどこにぶつければ良いのかわかりません。牡蠣じゃなくて実はパン粉が悪くなってたのか…。と言った感覚。

イットチャプター2より、CLIMAXより恐怖の戦慄が走ったシーンもあった。しかし出てくるキャラ達がそれぞれ許せないところがあるし、腑に落ちないところが目について仕方がない。
映画に必ず納得を求める訳ではない。
だがこのストーリーはいかがなものか。展開にはどうしても腑に落ちない。

しかし、このえぐられた心の傷はそれだけこの映画に力があったからなのかとも思えてくる。
この映画を見た過去は今の時点で変えられない。でも、もっと歳をとり、多くの人や作品に出会い、魂が持っていかれるような異性と出会ってしまったら、この映画の2人を思い出してえぐられた過去が変えられるのかもしれない。