ベンジャミンサムナー

アルキメデスの大戦のベンジャミンサムナーのレビュー・感想・評価

アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)
4.0
監督が山崎貴なので期待してなかったけど面白いじゃん!

冒頭の大和沈没シーンは″つかみ″であると同時に、その後に語られる「艦隊決戦にこだわる事がいかに不合理か」の視覚的な説明にもなってる。

終盤で菅田将暉が複雑な数式をスラスラと書く様をほとんどカットを割らずに映す事で彼が数学の天才という設定に説得力が出ている。

あと柄本佑演じる田中少尉が良い!
軍隊のシステムを重んばかりながらも櫂少佐の軍規を逸した行動をサポートし、彼にとって櫂は上官であると同時に軍人としては後輩である。
…という幾つかのジレンマを抱えた人物像が面白い。

今までの山崎映画にあった感傷的な場面もほとんどないし、この調子でどんどん良い方向にブラッシュアップして欲しいが、次作は『ルパン三世』かぁ…。