もやし

アルキメデスの大戦のもやしのレビュー・感想・評価

アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)
4.6
めっちゃ面白い~ 夏休みにぴったりですね!
歴史詳しくない人にもわかるように作ってあったね。個人的にはもっと説明減らしてほしかったかなー



2次大戦前。一つ大規模な船を作る予算が下りるということで、海軍内では戦艦大和を作る案と空母を作る案で割れていた。
空母を作る案を推していたのはかの有名な山本五十六。

戦闘機が主流の時代に戦艦に多額の予算を注ぎ込むなどナンセンスと考えていた五十六。だが海軍内では大和が優勢。

逆転の目を探していた五十六は、予算に着目。明らかに金がかかるであろう大和であったが、何故か書類の上では空母の方がかかるということになっている。
これは何か怪しいと踏んで、数学の天才である主人公に、大和の予算の再計算を依頼する。



主人公はお偉方にたてつく役割を担う都合上、いきなり少佐として軍に入るが、海軍内に味方はほとんどいない。
予算を再計算しようにも、その情報が全くもらえない。

序盤からそんな調子で、これ話として成り立つのか…?と思ったけど、意外や意外、すごく楽しい。
主人公のガリレオばりの変人ぶりに苦笑しつつも、でもちゃんと予算計算のところでのドラマが楽しい。

こういう突き抜けるような頭の良さって憧れるよな~笑



しかし、山本五十六も悪いよねえ…
戦争を止めるためとか最もらしいこと言ってるけど、空母案の方がよっぽど戦争したがってるようにしか見えないって話で…



数字は嘘をつかない、数字は真実だを芯にした価値観で、次々と難題を解決していく様は、これぞ正義!という感じなんだけど、それが証明されればされるほど、何かがおかしくなっていく展開は、多面的で誰もが見入るところだと思う。


しかしラストの大オチは見所でもあるけど個人的にはちょっとフィクションに過ぎるかなと感じた。
あれは現代の価値観から逆算した作り物の価値観だと思う。
あの時点であそこまで思考がたどり着いた人間はおそらく現実にはいなかったと思う。あくまで私の考えですが。
これは永遠の0を見たときにも感じたことでした。

山本五十六の鋭い読みの方は有名ですが、あれぐらいの読みが現実で考えうる限界だよなと思いました。

山本五十六の悪人ぶりがとても好きでした笑

どんよりした後味が印象的な映画です。