このレビューはネタバレを含みます
戦艦大和誕生にまつわる話を描いた、フィクションとノンフィクションの狭間にある物語。
歴史物であることやオープニングの流れから、結末を知ったまま話が進む。
戦争を止めようと奔走する主人公。その思いと結末とのズレを、どう描いていくのかに惹きつけられた。
史実を元にしたフィクションということだが、個人のプライドやカネの問題、所々に見受けられる男尊女卑などなど、そこにあるのは現代の社会問題そのもので、オリンピックを控えた今この映画が公開されたことにもとても大きな意味があると思う。
俳優陣の演技力も見事で、それぞれがはまり役、少々クサいやりすぎ感のあるシーンでも、彼らの力によってうまく先へ進んでいた。
菅田将暉さんが書く文字や線なんか、とても綺麗で本当に数字を愛している人のもののようで、俳優さんってすごいなぁと思ったりもした。