このレビューはネタバレを含みます
史実を元にした話の好きなとこは、結末は絶対変えられないとこ。それを変えると、どんな力作も、インチキまたはただのエンタメおとぎ話になる、ような気がする。
数学で戦争は止め
…られない。これも真実。
まっすぐな正義も、争いを止められない。
「君は真の正義をわかっておらん!」
という、中将(だったよねたしか?)の言葉に、なんだそりゃ?って初めは思ったけど、なるほど。そんな深淵な考え方があったのか。
深淵な思考って、一回回って、えらく浅はかに見えちゃうのね。
数学って、答えが決まってるとこ、結果が全てのような印象があったけど、そんな数学をもってしても、解は得られても、望む解決は得られなかった。そしてこの数学者がそれをちゃんと悟ったというところが感慨深かった。
私は結果より過程を評価したい方だから、もしあの頃本当にこんな考え方をしてヤマトを作った人がいたのだとしたら、いやヤマトに限らず、こんな考え方をしていた人がいたのだとしたら、うれしくなる。
結果は変わらなかったとしても、ね。