東映YouTubeにて。まさに正攻法な、これぞ王道の怪談映画!
因果が巡り巡って報いを受けるというフォーマットはやはり一番シックリくる。
話は20年前から。地蔵の側に捨てられた赤ん坊と、盗賊の父親。
その盗賊は武家に押し入るが、少年・京之助に斬り殺されてしまう。盗人の相方はトンズラ。
話が飛び20年後、御家人・京之助(若山)は芸人・小浪太夫(千原しのぶ)に惚れ込みヤクザの伊助(田中春男)に間を取り持って貰う。
最初二人は良い感じになるが、ヤクザの入れ知恵で、京之助は良家のお嬢に乗り換えてしまう。
この娘は、盗賊の相方の子。凄い因果が繋がる…
ヤクザは邪魔になった太夫を地蔵の前で斬り殺すが、そこから各自に祟りが見舞われる。
まず普通に化けて出る描写が怖い。ちゃんとホラーの文脈に則った演出。ベタなのがタマラン。
地蔵の目が光るのも蛍によるもので、そこに因果関係は無い筈だがそれでも何か禍々しい繋がりを感じてしまう。
京之助はお嬢と床に入った途端、太夫の亡霊に悩まされ刀を振り回す。四谷怪談ならここで岩の亡霊に悩まされて伊右衛門が梅を斬り殺すのだが、ここではならず。その辺は差別化したのかな。
四谷怪談と言えばこの時期に若山富三郎は伊右衛門も演じている。やはりダークなイメージの方が若山お兄ちゃんには似合うな。
今作は怪談映画の良作として記憶に留めておきたい。