ホッパー

岬の兄妹のホッパーのネタバレレビュー・内容・結末

岬の兄妹(2018年製作の映画)
4.9

このレビューはネタバレを含みます

・観た動機
・地獄みたいな夜のあとの空、ダンボール剥がした窓から光差す
・泥みたいなプールバトル
・小さな人との恋のメロディと地団駄
・振り下ろさなくて良かった。

・観た動機
『岬の兄妹』を観た友達から3/3にLINEがくる。素晴らしいので是非見てくれ!ならば見るしかあるまい。調べたら公開館のタイムテーブル微妙で土曜日を待つことに。

満席のヒューマントラストシネマ有楽町だった。上映前の片桐はいりさんと川瀬さんのショートムービー面白く声出して笑ってしまった。

さて、題材は重く。見る前は観た後のダメージ心配してリカバリー映画とか必要なのかな?とか考えてた。結果、救いはあったので杞憂だった。さらっと、足に障害を持つ兄が生活に困窮して自閉症の妹に客を取らせる話。

繁華街で客引きする兄、当たり前のように誰の断りがあってこんなところで商売してるんだってボコボコにされる。「あの女お前の女か?」とチンピラ。「妹です」と兄。「こいつら面白いな、お前ら1人一万円だろ?」ってホテルに兄弟揃って連れてかれる。チンピラは2人。妹とチンピラがsexしてる様子を目を無理やり見開かせられて見せられる兄。自閉症の妹はsexにポジティブだから妹には悲壮感ないのが言葉にならない。

そんな地獄みたいな夜のあとの兄妹2人で空映ってるシーンがめっちゃ綺麗で。その次の電気代払ってマック大量に買って家で食べるシーン。取り立て避けるために人の目避けるために窓に貼ったダンボールをお兄ちゃん乱暴に剥がして部屋に光が差すシーンすごい。冒険した結果光が差す。褒められた行動ではないけど、結果光がさしたことを映像で示した。そこから第二幕。

・泥みたいなプールバトル
妹に客取らせて生活するって葛藤というかすごい摩擦というかお化粧してあげたりって工夫の第二幕。泥のようなって形容では足りない中学生とお兄ちゃんとのプールバトル。あといじめらっこの「生きてるとこんなにいいことあるんだ」ってすごい実感こもった台詞良かった。握手笑った。

・小さな人との恋のメロディと地団駄
妹に子供が出来るそりゃ出来る。当然のように降ろすのだろうと思ったらお兄ちゃん意外な行動に出る。妹が1番気に入っていたと思われる通称小人のお客さんのところに妹と結婚してくれないかとお願いに行く。「俺がこんな体だから妹と結婚すると?」と小人は断る。そうかそういう感情なかったのかと自分(hopper)少し落ち込む。警察の友達から妹を見失ったと電話。探しに出るお兄ちゃん。小人のアパートから出るところに妹発見。小人に会いたかったのかな?地団駄というか寝転がって泣き叫ぶ妹。

・振り下ろさなくて良かった。
クライマックスは足が治った夢から目覚めると元の足。失意のお兄ちゃんブロックを持って妹の枕元に。ブロックを振り上げる。

映画終わって劇場から出るとき50歳ぐらいの女性が電話で感想を伝えているらしく情熱的な映画だったって言ってたのが印象的だった。

面白かった。ただ万人に勧められる感じではなく。タイムテーブルの意味も理解した。
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