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続・終物語のJAMのレビュー・感想・評価

続・終物語(2018年製作の映画)
3.7
『こんなの、全部嘘だって思ってる』

タイトルからも察せられる通りに、本作は化物語から始まり終物語で終わりを告げる阿良々木暦の高校生活の後日談を描いたものです。言うなら、おまけです。
とはいえ、本作は物語シリーズの中でも特に好きな一冊だったのでそれなりの期待を抱いて、見てきました。

鏡の国へと迷い込んでしまうという話が話なのもあって、映像はやはり映えますね。反転した世界のヴィジュアルに関してもそうなんですけど、やはり一番はよく知っているはずなのに知らない姿格好をしたヒロインズの存在。
なんと言っても老倉育。
彼女を劇場で見る為に、足を運んだと言っても過言ではありません。しかし可愛いには可愛かったんですが、彼女の抱える事情と真相を知っている身としては可愛いと思うと同時に虚しいとか思ったり。
......本当はそんな風に笑えたんだよね。

多少の移動があるとはいえ、基本は会話劇がメインの本シリーズの隙間を埋めるのがシャフトの演出の数々な訳ですが本作はその演出に力が入っているとも感じました。
イベント上映だからでしょうか。
(イベント上映と言えば、二時間半という長尺なのもテレビでの放送を後に控えているからでは)

明かされる真相も西尾さんっぽくて好きですね。
真相解明のパートが絵的に地味(ある意味衝撃的ではあるが)なのは、いつものことなので特に気になりませんでした。
しかしここを『いつものこと』と認識出来るのは、おそらく物語シリーズを見続けてきたファンくらいなものだと僕個人としては思うので、やはり初見での視聴はおすすめ出来ません。
あくまでもおまけなので。

そんな感じで続終物語でした。
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