からさき

火花-Their/火花/テリ ~スパーク~のからさきのネタバレレビュー・内容・結末

3.3

このレビューはネタバレを含みます

大インド映画祭で観賞。
インド映画成分を多量に摂取できました🇮🇳
でもお話はnot for me でした。

私は、やってることは「ダークヒーロー」なのに、「ヒーロー」として描かれると楽しめないんだなと気づいた。

レイプ犯をヴィジャイが明らかに私刑といえるような形で殺した時点から引っ掛かって、その後も「ヒーロー」として描かれながらも復讐していくのがとてももやった。
ヴィジャイ映画だからヴィジャイがヒーローとして描かれるのはそりゃ当然なんだけども。

あそこで制裁していなかったら、悪人が裁かれることなくのさばるままというのは分かるんだけど、それでも、ヒーローとしての警察官が明確な殺意をもって私刑を行うのは私にはダメだった。全くスッキリできない。楽しめない。
せめて懲らしめる程度にとどめて欲しい。
もしくは、捕まえて、被害者たちに引き渡して被害者たちの手によって制裁されるとかなら気にならなかった。

これが、警察官をやめて復讐の鬼となって裏社会の住人として悪人たちに制裁する···!とかならダークヒーローとしてすんなり楽しめるんですけど。

フィクションであっても「正義の警察官」がこんなことをしてほしくはなかったな···

あと高層ビルから落として殺された悪人の死体を、被害者の子供が見つめながらチョコ食べて笑う描写が、意趣返しとはいえ下品な趣味の悪いものに感じてしまってあかんかった。完全に私個人の感覚だけど。

ヒロインの死はすごいツッコんでしまった。
撃たれて即死したかと思いきや、いきなり息を吹き返して、子どもを助けるだけ助けたら、火事場の馬鹿力とはいえわりと元気だったのにそのあとまたすぐバタンと死ぬという···しかも撃たれた場所が腰にしか見えなくて、実際問題はともかく、フィクションの描写としてはそんなすぐ死ぬようなケガにみえないからえええー···って感じだった。

でもあくまで私に合わないだけなので、もりもりコテコテ王道インド映画としては楽しい作品だと思います。
からさき

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