カルダモン

マガディーラ 勇者転生のカルダモンのレビュー・感想・評価

マガディーラ 勇者転生(2009年製作の映画)
3.9
『バーフバリ』の原点であり、本国インドでは1000日のロングラン上映を記録という釣り文句が誇らしげに踊る。公開間もないサービスデーということもあり、満員御礼。上映後には拍手も起きた。

1609年のウダイガル王国と、2009年のハイデラバードを舞台に、400年越しの情念が輪廻転生。かつての戦いで無念に散った勇者バイラヴァ、ミトラ姫、軍司令官ラナデーヴの三者はそれぞれハルシャ、インドゥ、ラグヴィールとして生まれ変わり、因縁を果たす。

序盤の現代パートでいきなり平手打ちのようなショックを受けた。ダンスが、、変すぎる。昔YouTubeでインド版『スリラー』を見たが、それに近いショック度。
「メンドリ、卵を出しな」「M・E・G・A・メガマスター!!」
もうなんのこっちゃわからんのだが、これが不思議と心地よい作用を心体にもたらす。軽い酩酊を覚えながら、ウダイガル王国のパートでは台詞がいちいちキメキメで妙に力が湧いてくる。

上下左右に揺さぶられる感覚は、まるで感情の4DXともいうべき体験で、画像の荒さが目立ったり、CGのトリミングが雑だったり、ハルシャが着ているTシャツの柄(顔のやつ)が気になったりと、時折現実に引き戻されながらも、ラストで重要な場所にたどり着いた時には鳥肌が立っていた。

劇場を出た瞬間に豪雨。意味もなく雨に打たれたくなった。