NaoHarada

黙ってピアノを弾いてくれのNaoHaradaのレビュー・感想・評価

黙ってピアノを弾いてくれ(2018年製作の映画)
4.2
“SHUT UP AND PLAY THE PIANO!” そう言われるくらい、永遠に喋り続ける音楽家。強烈な自我、資本主義への嫌悪、消えない不安感、他者と交わりたい気持ち。彼の音楽が好きな理由は、彼の人間性にある。不安定でおかしな彼が作る音楽に魅力を感じる。
劇中でウィーン放送交響楽団と共に演奏する映像は必見。オーケストラは終始うろたえ、驚き、笑い、チリーゴンザレス に翻弄され続ける。彼には常に緊張感があって、目が離せない。ドキュメンタリーと言うよりは、チリーゴンザレスが「俺を見てくれ」と言わんばかりに激しく語りかけてくる映像。最高でした。