にゃんこむ

黙ってピアノを弾いてくれのにゃんこむのレビュー・感想・評価

黙ってピアノを弾いてくれ(2018年製作の映画)
3.6
唯一無二の音楽性を持つ天才ピアニスト、チリー・ゴンザレス。彼の功績、そして音楽の素晴らしさは言うまでも無い。
しかし、彼の口から出るのは過激な言葉とパフォーマンス数々。音楽界の異端児・ゴンザレス(ゴンザ)に迫るドキュメンタリー。

この作品を観始めると、彼の事を知らなかった人もすぐに彼の異常性を感じ取ることが出来るでしょう。
生きる火種と言うべきか、SNSであればたちどころに炎上してしまうであろう過激で型破りな言動は見ていてヒヤヒヤしますし、『黙ってピアノを弾いてくれ』というこのタイトルにも納得です。

そんな彼だからこそ常識に囚われない音楽を作ることが出来ます。
クラシック・ジャズ・ラップを取り入れた独自の音楽性は天才という言葉が相応しく、音楽に対しては真摯に向き合う勤勉さも持ち合わせています。

ゴンゾの過激な発言は、どこか傲慢で横暴で狂人的なのですが、最後までこのドキュメンタリーを観ると、その中に彼の愛嬌を感じたりと、親しみやすい感情が涌いてきます。
ゴンゾの事を知らない人にこそオススメなドキュメンタリーでした。
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