斬切りバーニー

mid90s ミッドナインティーズの斬切りバーニーのレビュー・感想・評価

3.0
今まで生きてきた中で、忘れられないプレゼントがある。
それが、スーパーファミコン! クリスマスの朝、起きたら枕元に置いてあり、嬉しさのあまりそれを抱きかかえ「サンタさん、ありがとー!」と全開にした窓から叫んだ。感激に胸が潰れそうだったのを、今でも覚えている。

そして、カセットテープ。ゆうに50は所持しており、よくラジオを録音していた。お気に入りはミュージックスクエア。青春アドベンチャー。それらを聞きながら宿題をすることが日課で、みるみる成績は落ちていった……。


お察しの通り、私自身、mid90s世代に当てはまると思う。だけど、そんな人達に刺さるという前評判とは異なり、私はそれほど懐かしさを感じなかった。

要は、時代じゃないと思うのよ。スーパーファミコンはスイッチに代替りし、カセットテープは音楽配信へ移行したけど、子供の根本はきっとそんなに簡単に変わらない。

どちらかと言えば、不良に憧れを一度でも抱いたことのある人なら、世代に関係なく刺さると思う。ちなみに私は全然、彼らに馴染めんかった部類。むしろ、めっちゃビビってたし。

うちの田舎学校の不良どもは、せいぜい腰パン煙草の可愛いもんだったけど、それでも、じゅうぶん怖かったもんなあ。その輪の中に入っていった、スティーヴィーの勇気は相当なものだと分かる。

あの頃、実は奴らも胸の内には色々と悩みを抱えていたのかな……と綺麗にレビューをまとめようと思ったけど、いーや! アレはただ、なーんも考えてないだけだね!! ビバ若気の至り。