A24のロゴがスケボーのデッキを並べて作ってあるのがまた良いんですよ。
主人公と割と近い世代でなおかつ日本の地方に遅ればせながら伝わってきた米ストリートカルチャーに少なからず影響受けた身からすれば、ようやっと当事者による90sの青春映画が出てきたという感じで、もちろんアメリカと日本では違いがあれど、めちゃくちゃ空気感がリアルでした。
ヒリヒリと危なっかしいあの感じです。
あの当時はどんなジャンルの男でもとりあえずスケボーのショップに出入りしてのちに派手に転んで怪我をするまでの流れが一つの通過儀礼になってた時期が確実にありましたね。
まだネットで検索なんてできないからいちいち雑誌を買って回したり先輩に聞いたり、とにかくデータではなく現物としての物や言葉の行き来で憧れに近づき、いざ実践しては失敗して痛みから学ぶしかなく、カッコつけるのに手間ひまかかってたいへんコスパの悪い時代でしたが、愛おしいですね。
ずっと昔から企画を練ってきてようやく時代的なタイミングが来たということで、ほんとうにジョナ・ヒル渾身の一作だと思います。
エンドクレジットが最高に全てを表現してくれていて胸熱でした。