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mid90s ミッドナインティーズのPOPのレビュー・感想・評価

4.2
あらすじに「早く大きくなって兄を見返したいと思っていた」とあるが、別にそんな感じもしなかったけどなぁ。映画を売るための雑なあらすじ、本当よくない!

12歳くらいの少年の視点から描く青春群像劇。ありそうでなかった感じもする。
そりゃその歳でスケーターとつるんでたら母親も心配するよねって感じで本当に誰も悪くないのが良い

自分の悩み=母親の昔の性生活や兄との軋轢がストリートの年上の子たちと出会う事で自分だけのものではないのだという事を自覚し始める。自分が高校生の時よりも彼は充分に大人で羨望する。同時に少年の悩みはあくまで個人的なものだがストリートの子たちの悩みは格差にまつわるものであり、比べられはしないもののレイヤーをつけてある。

結末としては少年らが面会許される流れなので大事には至らずという事なのだろう。ラストのビデオだけがあれば良いという所まで削ぎ落としてあるのが良い。スケートが少年たちの救いの場所であり、同時にそれは永遠に続くわけではない、通過されていくであろう季節だという事が無言で伝わってくる。
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