オオイタ

mid90s ミッドナインティーズのオオイタのレビュー・感想・評価

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ストリート系に思い入れがない自分(もちろん憧れは大いにある)にとっては、あまりのめり込めなかった本作(自分が長男であるという要因もあるはず)。

しかし、一箇所印象深いシーンがあった。それは、主人公が仲間にありがとうというシーンで、スネ夫的キャラが「そんなのゲイしか言わないぜ」と小馬鹿にする。非常に嫌気が差すシーンだが、そのあとリーダー格の男に「感謝するのは当たり前じゃね?」と言われる。ここに、ジョナ・ヒルの自己反省性が見てとれる。不快な表現をなくす(歴史修正主義的)のではなく、不快な表現をした上でも、それを反省することこそ、過去(本作は90年代)を舞台とした映画の正しい在り方なのではないだろうか、と思った次第。
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