こりゃあよかった、期待通り。
パンフレットも買っちゃった。
ぼく自身スケートボードを取り巻く音楽とかファッションとかを含めてストリートカルチャーが大好きなんだけど、運動が苦手だったり怪我が怖かったりと自分に言い訳をしてスケートをやってこないまま大人になってしまった。それを情けないと思うこともしばしばだ。
だから生き生きと滑るスケーター達がキラキラして見えたし、冒頭彼らに憧れるスティーヴィーに激しい共感を覚えた。
年上のちょっと悪い友達に認められるってワクワクするよね。あの水汲みに行ったときのスティーヴィーの嬉しそうな顔がたまらなかった。
初めてのタバコを無理して吸って、慌ててうがいするときのBGMがBad Brainsなのはマジで最高。
それでもただのキラキラ青春モノじゃないのはさすがA24って感じか。
貧困、家庭内暴力、見えない未来。みんな問題を抱えてる。
でもスケートボードに乗っているときは楽しくなれる。ホームレスのおじさんとレイとファックシットの会話が泣ける。
「ここが自分の居場所だ」と思えること、そう思える仲間がいることがどれほど素晴らしいことかをこの作品は伝えてくれたんだと思う。
スティーヴィーがサンバーンとして仲間に迎え入れられて、みんなで長い下り坂を滑るシーン。
レイとスティーヴィーが2人でその坂を滑るシーン。
そしてラストシーンの3つは、それぞれが少しずつ違うかたちでその「居場所」を象徴していて、涙が出た。
スティーヴィーめちゃくちゃ可愛かったな。と思ってたらプロスケーターで俳優なのかよ笑。凄い。
レイの兄貴感とファックシットのカッコイイけどチャランポラン(影がある)な感じ、フォースグレードの気弱な雰囲気と、ルーベンの背伸びしたい気持ち。みんな好き。
ある種、主人公の対極として描かれるスティーヴィーの兄貴が切なかった…。なんやかんやちゃんと弟心配しとるやんけ…。
ルーカス・ヘッジズはこういう役上手いな。
そしてエスティ役のアレクサ・デミー超可愛い。
90年代っぽいアスペクト比とザラついた画面がまた最高。
あー、スケボーやってみてぇ…。