吉田ジャスティスカツヲ

太陽は動かないの吉田ジャスティスカツヲのレビュー・感想・評価

太陽は動かない(2020年製作の映画)
3.6
足りない部分が多い。
そして要らない部分も多い🤔

今回はたぶん007:スカイフォールが好きなのだろう、監督が羽住英一郎。
若き工作員の竹内涼真。
フィクサー的な立ち位置の佐藤浩市。
そしてこういう【突拍子もない世界観に説得力を与えるならこの人・藤゛原゛竜゛也゛】ですよ😳

ひと昔まえの邦画には想像できても画としては無理だった、世界を股にかける物語。
その【邦画にしては】大きなスケールに、まず“おっ!”と目を見張るものがありますよね👍
ブルガリアで海外ロケは行なったとのことですがそれを頭に入れて見ても、映画のマジックというべきワールドワイドな展開に驚かされました。

何よりの驚きは肉弾アクションの迫力。
ごまかしを排除して、肉体の動きをここまでつぶさに描写した日本映画では珍しいです。
ビジュアル的にも、原作を超えた試みなのだと思います🤔

アクション映画を偏愛する自分には嬉しい部分。
正直、どうやって撮ったのだろう……という見せ場もある。
藤゛原゛竜゛也゛がダニエルクレイグに見えてくる、そんなダイナミズムがある…









さてと、褒めるのはこの辺で😩

羽住監督作品に共通する特徴として【元のお話を、端折って端折って端折って端折ってやりたい部分だけを膨らませた結果】今作ではそれが悪い方向に傾いた🙅‍♀️

とにかく失敗だったのが【幾度も断片的に(しかも全体でみたらかなりの比重を占める)盛り込まれる学生時代のエピソード】
せっかくただでさえ小難しい物語を疾走感あるように頑張って作っているのに、イチイチ話が止まるのです。
大陸間の移動中や、悪者に拘束されている間といった、本編の時間経過が必要なところに回想を盛り込むならまだ納得ですが、監督はそこまで考えてはいないらしい。

何より【10代の頃の主人公の、顔や仕草を藤゛原゛竜゛也゛に似せる気持ちも全く無い】らしい😡
俳優さん個人はヤレと言われたことを一生懸命やっている感はありますが、申し訳ないのですが似ていない‼︎
藤゛原゛竜゛也゛は特に個性的な顔立ちですし【我々、日本人は彼が10代半ばの頃の顔を知っている】のがまた良く無い要素🤔
大事なミッションを一旦止めてまで、突然始まった関係無さそうな子供たち、同一人物であることにかなり時間が経ってから気がつく始末ですよ。

しかも今にして思えば、それらのエピソードがオチ以外には活かされていないのでは😩


また製作サイドの「続きは、Huluで」ならぬ、「前日譚は、WOWOWで」な狙いもあり、主人公2人の関係性や仲の良さげな部分までカットした…
この劇場版だけを評価しろと言われたなら、低い印象にもなりましょう😰