コブヘイ

ナイチンゲールのコブヘイのレビュー・感想・評価

ナイチンゲール(2019年製作の映画)
3.5
赤ん坊と夫を殺され自身も凌辱された女性のリベンジムービー。昨年見たライリーノース復讐の女神と同じ話で復讐に向かうまでは同じ流れ。ライリーノースは時間が飛んで戦闘能力を身に付けて復讐劇が始まったけどこちらは予想外のリアルさ進行。逃げた将校達は深い森を進んで行くため案内人が必要。その案内人は主人公も子供を食べると偏見を持ってしまっている黒人。この差別と迫害の歴史を絡めた作風はストーリー展開にも色濃く反映されて単なる復讐劇とは異なる人間ドラマを喰らわされました。主人公のクレアは元エージェントでも何でもなく復讐心に燃えているが一人ではとても復讐を進めることはできず、意外に泣き言を言ってビリーを頼ったり、怖がったり。赤ん坊の鳴き声や夫の声が聞こえたり。やっとのことで一つの復讐をやり遂げても冷静になって己のしたことを後悔するなどハリウッド劇に慣れた身にはとても新鮮で引き込まれました。ビリーとの交流と差別によるアクシデント、移動中でも非道を続ける将校達のパートと交互に進む展開がついに交錯して辿り着くラスト。復讐は呪いだが救われる方法は有ると最後の最後にホッと出来ました。
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