青山

シャークネード ラスト・チェーンソー 4DXの青山のレビュー・感想・評価

2.5

「また会えるとは思いもしなかった 元気かは分からんけど生きてたね」(スピッツ『こんにちは』より)


世の中に終わらないものはありません。恋も、夢も、人生も、いつかは終わってしまうものです。
そして、世界を熱鮫の渦に巻き込んだ感動の超大作「シャークネード」シリーズも今作で最後。

フィンたちの最後を早く観たい、でも、どうせぜってぇくっそつまら
観たら終わっちゃうのが悲しい!ずっと観ずにいたい!......そんなアンビバレンツに悩まされながらも、結局観てしまいました。



......そりゃ泣くさ!
だって、今までずっと彼らを見守ってきたんだもん。最初のサメ台風の日から、愛する人たちを次々と失っていくフィンの悲痛な姿まで、ずっと。だから、冒頭の恐竜時代にタイムスリップして死んだはずの仲間たちと再会した時には、恐竜のCGの安っぽさに爆しょ
早くも号泣してしまいました。

さらに、名作の丸パク
見たこともないようないろいろな世界へ次々タイムスリップしていく展開はワンパターンで眠くな
スピーディーでワクワクせざるを得なかったです。
今作のメインはまさにそのタイムスリップを連発する構成で、正直もはや鮫とかどうでもい
サメ台風も有機的にそこに絡んできて、シリーズの大トリに相応しいサメとアクションが融合した超大作になっていました。

それから、主人公のフィンのヒーローとしての成長も見所で、サメ台風に対する彼の「なんでこんなものが?だなんて考えてる場合じゃないんだ!」というセリフには、「ついに自分で言っちゃったじゃ
「今までずっと戦ってきたからこその説得力のある名台詞だ!」と胸が熱くなりました。

また、本作はフィンとエイプリルのラブストーリーとしても良くできています。
前作であんなことになっちゃったエイプリルのアレをアレするフィンのアレさにアレしつつ、本物のエイプリルをもう一度アレするアレや、その伏線を回収したアレのインパクト、さらにアレになったエイプリルとアレに入ったエイプリルのアレとのアレや、フィンとアレエイプリルのアレと、怒涛のエイプリル推し!
ネタバレを避けるとアレアレ言うしかありませんが要するにただのゴm
「きみに読む物語」にも匹敵するような感動の純愛が描かれているのです。

そして、ラストシーン。
あんな美しい結末を迎えたシリーズ物が今までにあったでしょうか?いや、ない。
今までのシリーズを思い返してみれば、サメが台風に乗ってくるただのゴm
天才的なアイデアの1作目からはじまり、舞台をニューヨーク、ラスベガス、日本、宇宙と広げなが宇宙!?こりゃもう救いようのないゴm
ら、シリーズを追うごとにどんどん空間を広げてきました。
そして、ラストの今作ではついに、時間まで超越してもはやゴミと呼んだらゴミに失れ
映画史上に残るといってもいいスケール感を見せてくれました。



......そんな、そんな最終作の終わりがあれなんて、ずるくねえか?
いや、バレてないと思うけど実は今までこのレビューでは褒めるふりをして散々ディスってきたわけですが、このラストだけは本当に素晴らしい。
シリーズの終わりとして完璧なだけでなく、これはもはやB級映画という概念を更新するものではないでしょうか?今までB級映画を笑いながら見ていた自分が恥ずかしくなり、登場人物たちが愛おしくなる、そんなB級映画版『虚無への供物』みたいな結末でしたよ。
こんな良いもの見せられたら、エンドロールが早す
涙で滲んで全然読めなかったです。でも、読めなくたって、俺の心にはちゃんと彼の名が刻まれてるよ!フィン役の、アイアン・......なんだっけ。

というわけで、「シャークネード バック・トゥ・ザ・ロード・オブ・ザ・夕陽のジュラシックの惑星」、最高の映画でした!
ラストで爆上げしたので、応援の気持ちも込めて、もともと付けようと思ってた点数に5点ぶん足してマークしておきます。

最後に、私の大好きな曲を引用して終わらせていただきます。





「任せろ鮫ないままで君に 切なくて楽しい時をあげたい」(スピッツ『鮫ない』より)
青山

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