ぽーすけ

ROMA/ローマのぽーすけのレビュー・感想・評価

ROMA/ローマ(2018年製作の映画)
4.3
モノクロで音楽もなく知らない俳優さんたちしか出ていないので最初はドキュメンタリーフィルムのようだな、と感じていたのが徐々に物語に入り込んでいき、劇的な演出を一切していないにもかかわらず見終わったあとはこんなにも胸に響く映画だったのかと余韻を噛み締めている

物語はメキシコのローマ地区で家政婦をしているクレオを軸に進んでいく
タイトルの付け方が『パリ、テキサス」みたい
主従の立場はしっかりと分けられてはいるが子供たちに慕われ家族同然に大切にされているクレオ
やがて家族とクレオ共々クズな男たちのせいで不幸が訪れるがそのおかげで絆がより一層深まっていく
ラストのビーチのシーンでは気持ちに寄り添って泣いてしまった

武術の訓練所で一人だけポーズが決まるところとかクスッとなる場面もあってほっこりする

モノクロだけどシャープな映像のため当時の社会情勢や生活の様子などクリアに視覚に入ってくる情報も多い
メイキングで監督の少年期の記憶を感覚だけで再現した、と言ってたけどすごくリアリティがあり美術や衣装もこだわりが感じられる
メイキングでカラー映像が少し見られるけど本編もカラーで見たかったな、モノクロだからこそノスタルジックで美しい陰影が際立つという監督の意向には反しちゃうけど

穏やかな映像でエンドクレジットが流れている間、この家族と家政婦のこれからの幸せを願わずにはいられなかった

オープニングとエンディングですごくいいタイミングで飛行機が映るの、『キャッチミーイフユーキャン』を思い出した