オープニングからして素晴らしかった。規則正しく敷き詰められた石の廊下のアップに、近くで聞こえるブラシ音が重なる。暫くすると水が巻かれ、それによって上からの日差しが水面に映る。
あぁ、なんて素敵なシーンなんだろう。
美しさを賞賛される映画なんだろうけど、
子供達に懐かれる家政婦兼ナニーのクレオ。彼女の身体に起きた変化とそれの結末、そしてビーチでの告白。
私には彼女の気持ちが手に取るようにわかる。彼女が口数少なく不安を抱えながら過ごしたことを考えると辛く苦しかった。
民族の違いで当たり前のように雇主と使用人の関係になるなんて嫌な世界だと思うけれど、そんな中でお互いに同じであることに気づき新しい家族の形になっていくのだろうか。
クレオとあの家族には幸せになってほしい。