ゆみな

ROMA/ローマのゆみなのレビュー・感想・評価

ROMA/ローマ(2018年製作の映画)
3.8
モノクロと映像とリアルな音に映画であることを忘れそうになった。


ローマはローマでも1970年代のメキシコシティのローマなんですね。
ある中流家庭で家政婦の仕事をしているクレオ。その家庭の夫は留守がちで…妻のソフィアが子供達の生活を支えていた。ソフィアが仕事をしている間、クレオは家事や子供の世話をしている。自然と子供達はクレオを慕い、クレオも子供達に愛情を注ぎ、ソフィアはクレオに絶大な信頼を寄せる。

普段は忙しく働いているクレオもやっぱり普通の女の子で、休日に友達やボーイフレンドと外出している姿が無邪気で可愛かった。それが故に、そのあとの展開は苦しくて苦しくて…。なんか、この映画に出てくる男達みんなクソじゃん…って、少なからず思ったりもしました。


終盤の海のあのシーンは凄まじかった。彼女の言葉が重すぎて。そう思ってしまった事への後悔が垣間見えて辛かった。誰にでも平等に幸せは訪れるんだよ…って、背後から照らされる光が示してくれているようにも感じた。救えなかった命と…救った命、どちらも同じくらいかけがえのないものだと。


オープニングとエンディングにタイトルが映し出されるんですけど、どちらもタイミングが完璧なんですよね。監督の自伝的な映画ってことで思い入れも強そう。Netflixで観れることに感謝。
ゆみな

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