まず印象的なのはカメラワーク。
アルフォンソキュアロン監督作を鑑賞した全ての作品に共通する。
ずっと主人公や家族を追っているのだが、まるで家族にとりついている幽霊かのように、ただ一点を固定して見ていたり、個人を追うようにピッタリくっついていたり、基本的に長回しなのでリアルな描写。
物語はまず「?」が続くのだが、異なる国で異なる人種で異なる文化があって、今住んでいる隣の家の家族ですら理解できないのに「わかるわかる」と思いながら観る映画ではない。
この家族に時代の流れと共に短い期間でさまざまなことが起こるのだが、段々とこの家族が好きになっていく。
終盤では涙をホロッと流しながら観ていたので、もっとこの家族の今後を見守りたいという気持ちになった。
何とも不思議と心に残る映画だった。
絶対映画館で観た方がいいです。