アルフォンソキュアロン監督自身が少年期に過ごしたメキシコ/ローマでの出来事を元に制作された私的な作品。
ひとつの家族と家政婦との交流を描くことで愛や死生観を表現していたそうです。セリフも少なくとても静かなので個人的には少し難解な作品でした。
全編モノクロなんですがそれでも分かる光の美しさや全体を包む雰囲気の柔さが印象的でした。またオープニングとエンディングに情緒があって好きです。特にオープニングの流れてくる水と泡、そして水音の表現なんかは、ヨガをする前の呼吸法をしているかのようで、観てる側の心を落ち着かせるような不思議な感覚がありました。
そして主人公クレオの心の内を曝け出す吐露シーンにガツンとやられました。ソベック先生がツボでした。