ROMA/ローマの作品情報・感想・評価

ROMA/ローマ2018年製作の映画)

Roma

上映日:2019年03月09日

製作国:

上映時間:135分

3.9

あらすじ

「ROMA/ローマ」に投稿された感想・評価

collina

collinaの感想・評価

4.0
白黒の世界が、カラーの世界を超えることがあると
信じることができる映画。

幸いにも近くの劇場で公開されていたので、観てきました。

息を飲むような映像美に驚かされる。
鳥のさえずり、飛行機、波、すべての音。
眼も耳も足りず、受け止めきれず溢れだして、もう一度観たいと思う。

死や、別れが、争いがある一方で、淡々とした日常が進んでいく。

淡々としつつも、彼女の表情の移ろいが全てを物語り、
他には何もいらなかった。

観ている間に自分の体も沈みこんでいくようだった。

飛行機がはるか遠くのものではなくなったかのような。
彼らの冒険は始まったばかりだが、末の息子の言葉になんだか
彼らの旅路には日が差しているのだろう。
周りが変わろうと、彼らは一緒。

まだ観ていたいと思わずにはいられない。

映画を映画で例えるのは不作法とは思うが、
エンドロールを観ている間、東京物語を観終わったときと
似たような感覚だった。

やっぱり劇場で見られてよかった。
トマ

トマの感想・評価

3.8
映画おける全ての技術が「生」の表現に注がれていた。まず、この作品の象徴となる水について。生きとし生けるものは水がなければ生きていけない。犬の糞を流す水、食器を洗う水、シャワーの水、雨の水、火を消す水、海の水.... どの水も印象的に撮られていたが、水がこれほどまでに美しく見えるのは、モノクロ映画であるからだろう。カラーではこの美しさは生み出せない。モノクロを選択した理由は、まず水を美しく撮るためだったのだと思う。

作品全体のリズムも、登場人物の生活という「生」に寄り添うものだった。
カメラの動きは静的で、人を必死に追いかけることも、人の時空間を圧倒することもない。編集・カットのリズムも同様で、長回しが多く、観客を誘導するようなテンポの良いカットはない。作品に動きを与える映画技術が、大人しく生活のリズムに自らを捧げていたのである。

一方で、構図は雄弁であった。一つ一つの画作りが秀逸。人の立場や心的距離が1つのフレームに巧く表現されている。この作品では切り返しショットがほとんどない。人の顔を画面いっぱいエモーショナルに収めることもない。この作品において、人の心は世界に投影されているのである。クレオの心は、彼女を取り巻くあらゆる生物・無機物に映し出されている。そして、神の視点が人間の生と人間の無力を露呈させている。そもそも映像とは欲望を映すものではなく、剥き出しの被写体を映すものだった。

死体が横たわる暴動の中で、産気づくシーンは、世界とはどんなものであるかを物語っていた。憎しみと不幸が渦巻く中でも命は誕生しなければならない。生きていかなければならない。そんな中で、素晴らしい奇跡が起こることもある。泳げないクレオが大きな波にのまれながら2つの命を救ったように。映画が終わりかける頃、冒頭のクレオと末っ子の「死んだふり」のシーンが思い出される。「死んだふりは楽、何もしなくていいから」と話す2人に降りそそぐ陽光。確かに、死ぬより生きる方が圧倒的につらい。けれど、生きていなければ暖かい日の光を浴びることもできないし、愛もない。私たちはクレオが大好きだ。
kodo

kodoの感想・評価

4.0
良い思い出すぎる。
Sparks

Sparksの感想・評価

4.2
何があろうと否応なしに続く日々にどうか人という存在の暖かさを。
もっとはよう見とけばよかった
"ROMA/ローマ(2018年製作の映画)
3.3
Netflix独占配信、つまりロードショー無しでアカデミーノミネート、これが取ったら時代の節目となるか。
モノクロ、BGMなし、作られたドラマもなし、その中に映画の美がこもっている。"
ro

roの感想・評価

3.0
文化の違い、時代の違いはあれどこんなことがまかり通る世の中がこわい。
説明せずに語るこの感じ。映像の広さ、音の深さ、視線の強さ。
最後に彼女の迷いが無くなったあの感覚。

ラストの日常まで、映画の中で全てを満たされる感じ。フィクション、では無いと思える世界を観たよう。

「再生」が監督の核にあるのかな。

それにしても、あいつ酷い。
個人的にはなし、映画じゃなくてドキュメンタリー的な放送としてはあり。
とはいえ、寝るほどつまらんかというとそうではない。
長めなので映画館ではなくて家で見るべきものという気がする。
そういう意味ではNetflix製作というのも納得。
真っ直ぐで強い映像だった。
1960年代のメキシコ、生と死が隣り合わせにある時代、社会。

家長主義、女性蔑視、人種差別、社会格差、暴力、政治…

想像ですがあえて今このテーマを映画にしたのは、時は流れど現代も変わらず、いびつな世界のままだという危機感から?

色彩豊かなメキシコを写す時にモノクロで通したのは…本当にもったいない!
それ以上の意図があるのでしょうけど。
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