映画の道化師KEN

ジャングル・クルーズの映画の道化師KENのネタバレレビュー・内容・結末

ジャングル・クルーズ(2020年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

冒険の旅へ、いざ出航!

監督は「フライト・ゲーム」のジャウム・コレット=セラ。主演は「ワイルド・スピード」のドウェイン・ジョンソン。加えて、「メリー・ポピンズ リターンズ」のエミリー・ブラント、「バンテージ・ポイント」のエドガー・ラミレス、「くるみ割り人形と秘密の王国」のジャック・ホワイトホール、「ブラック・スキャンダル」のジェシー・プレモンス、「アメイジング・スパイダーマン2」のポール・ジアマッティらが共演する!

アマゾンのジャングルの奥深くに「“奇跡の花”を手にした者は永遠の命を手にする」という不老不死の伝説があった。行動力と研究心を兼ね備えた植物博士のリリーはこの秘密の花を求めて危険に満ちたアマゾンへ旅立つ。リリーが旅の相棒に選んだのは現地を知り尽くしたクルーズツアーの船長フランク。ジャングルに生息する珍しい動物やスリルあふれる先住民の村、滝の裏側など名所の数々を時にジョークを交えながら観光客相手にガイドしているフランクだったが彼にもまた、奇跡の花を求める理由があった。「伝説に近づく者は呪われる」と言われるアマゾン奥地の「クリスタルの涙」を目指してジャングルを進むリリーたち。そこで彼らは恐るべき真実を知り、奇跡の花をめぐる争奪戦に巻き込まれる。

ディズニーランドの有名アトラクション、「ジャングル・クルーズ」を実写化したアクションアドベンチャー作品!

ジャングルのアマゾン川を通じて秘宝を探す冒険や呪いという設定は映画「インディー・ジョーンズ」シリーズや「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズに似通った世界観ではあるが、ディズニースタジオが制作する映画は同スタジオが制作した他の作品や他会社から版権を買い取った作品の設定をよく使いまわすので、なるべく寛容な心で観賞に臨むよう努めたが、思った以上に許せる範疇を超えていた。

先ず、呪いや秘宝の設定と作風は「パイレーツ・オブ・カリビアン 」シリーズを参考にしているのであろうが正直、熟慮したと思えない捻り方で解せないし、アクション、コメディ、アドベンチャー、ラブロマンスと王道ジャンルで構成し、大金をかけた割に、ありきたりなストーリーと不完全燃焼な演出に愕然。呪われた不死身のポルトガル人が秘宝の手掛かりを手に入れるため、主人公たちを襲撃したり、ドイツ軍が潜水艦でアマゾン川に乗り込んできたりするなど某作品(パイレーツ・オブ・カリビアン呪われた海賊、海底2万マイル)の要素をほぼ、改変すること無く、パクり散らかすというていたらくには心底ガッカリだ。更に、アクション俳優のドウェイン・ジョンソンを主演にしているにも関わらず、あまり、筋肉を活用したパワーアクションが無い。彼の肉体にモノを言わせる脳筋アクションを期待していた人にとっては残念でしかない。そして、甘いラブロマンスの要素はロック様には似合わない。ワイルドに女をモノにするキャラが1番性に合っている。やはり、ジョンソンとディズニーの作風は相性が悪いようだ。ただ、エミリー・ブラント演じる気さくで逞しい植物学者のリリーは個人的にハマり役であったと思うし、実際にあるディズニーランドのアドベンチャーワールドに似せた舞台セットはディズニーランドをよく知る者にとっては嬉しいものがある!

しかしながら、ディズニーファンと幼い子供には楽しい作品として観賞出来るかもしれないが一般の映画好きの方にはあまりおすすめしない。