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記憶にございません!のruublueのレビュー・感想・評価

記憶にございません!(2019年製作の映画)
3.5
記憶にございません!
視聴 2019年10月4日

「パワハラ、セクハラ、忖度、、、。悪行がたたり日本一嫌われる総理大臣となった黒田総理が(ネーミング時点でのベタ加減が笑える) 市民からの投石によって記憶喪失となるが、記憶を失った事で公人として、私人としての自分の両面を見直して行く。これまでの自分の行動が作り出したと思われる、官僚トップの間にある不穏な空気や私人としての家庭問題に対して後悔するも、秒速で切り替えて良い意味の転身を図って行く映画。」


最初のイントロダクションからクスッと笑わせられる。これから始まる三谷監督ワールドの大人の遊園地的ワクワク感が予想される導入部に脳が喜ぶ。全般を通して大笑い!!のシーンは見つけられなかったが三谷幸喜作品らしい、ウイットに富んだ会話劇の小笑いが散りばめられている。構えなくていい映画はホッとして観ていられる。


(映画に対して失礼ながら、、、)
今回で8作目の三谷映画との事だがいつからか観なくなったのは出来過ぎ感、どこを切っても金太郎飴的な三谷ワールドのお約束感に見飽きたかなと思う。もちろん面白さは観る前から想像出来るし観にいったら十分満足して帰って来れる。

映画開始後1時間、、、自分的に何だか嫌な予感がした。必死の目ヂカラ努力も空しく日頃の睡眠不足のツケをまさかの映画館で払う事になろうとは。

お約束の面白さ、安定感が招いた寝落ち。あーなんてこった orz、、、
物語の一番美味しい部分がスッポリ抜け落ちてラストを迎えてしまいました。憶測ですがこの映画の悪役である官房長官の草刈正雄さんを監督はリスペクトされてると感じました。喜劇ジャンルで描きにくいと思いますが悪しき官僚が放つ非情なまでの巨悪さに欠けるように見えて出汁不足かなと感じた部分です。

映画とは集中力が必要な分、体力を整えて見るべしですね (今回の自戒と教訓)笑 レンタルが出たらおかわり‼︎したい良作です。


(俳優陣) 小池栄子さん、今乗りに乗ってますね!目を見張るプロポーションとセリフ掛け合いのテンポ感。高スペック!凄すぎて同じ人間と思えず。笑 そしてNHK海外ヘッドラインニュース等に出てきそうな茶髪のキャスター役が有働由美子さんだった事が後からわかり驚く。Rollyさんも出演してたのですが劇中では全くわかりませんでした。後からジワジワ。流石の三谷さんワールドですね。


(物語の安定感の理由を自分目線で深掘り)
三谷さん、テレビドラマも多数関わられてるんですね。古畑任三郎シリーズ、NHK大河ドラマ真田丸などの脚本家であり、私にとって人生を教えられた(大げさか)ドラマです。そうとは知らずに観ていましたが、今回の新作映画も同じ脚本家が創り出した空気が流れているからの安定感だったと納得しました。

三谷さんは映画の他にCMやNHK人形劇の脚本やサザエさん2の伊佐坂難物先生役の声優なんてのも。役者としても多数の映画やドラマに出ておられ全身映画人な方なのですね。改めてその高過ぎるスペック、仕事が趣味の良き変人さ、天才さに驚愕しました。
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