いつもならあらすじをまとめてから、感じたことを書くのだけれど、この作品は、あらすじを訊かれても、うまく答えられない。
何かどこかおとぎ話のようでいて、かといって現実味はちゃんとあって。観た後も、夢だった感じもあれば、松たか子の抜け感が良かったな…などといった、ポイントごとの印象ははっきりしていたり。
福山さん、松さん、すずさん、の3人が主役といったところなのだろうけれど、出てくる人々の人生をそれぞれに切り取っている感覚で、誰もが主役で、誰もが脇役な感じを抱いた。今まで映画を観て感じたことのない不思議な感覚。
とにかく、レビューを読むよりも観て欲しい作品。観終えたあとに残るのは、淡々とまた明日を生きる、という気持ちかもしれない。