ラストレターのへんりのレビュー・感想・評価

岩井俊二の新作です。残された者たちが語り継ぐことで、空虚な中心を埋めていくお話。お姉さんがちゃんと登場するシーンは少ないものの、どれも決定的で強烈に印象に残るあたりは、演出の力なのか広瀬すずの力なのか。序盤のバタバタしたギャグシーンも笑えたし（これがあったから最後まで観られた）、トヨエツのぶっかける冷や水も最高で、とても楽しめました。ボサッとした眼鏡の中年男が浄化されて段々と福山雅治になっていく過程は役者ってすげーと思いました。一部、小説をそのままセリフにしたような箇所はくどく感じました。