結論ですが、とても面白かった。ぼくは泣かなかったけど、周囲から涙で鼻をすする音が何度も聞こえましたよ。
いくつも「?」な点がありましたが、それを含めても楽しめた作品でした!
以下は不満ではなく、映画を見た人と「ここどうよ?」とワイワイ語りたかった部分です。
1、そもそも姉(未咲)の同窓会に妹が参加するだろうか?
ぼくの中の常識では有り得ない。
2、死んだ姉(未咲)は学年のアイドルで有名人だったわけですよね。それは妹(松たか子)も知っているはず。
それなのに同級生たちは未咲ではなく妹の顔をみて誰も違和感を覚えない。ここ謎。
同じ部活で告白までした相手(福山雅治)は気づいていたけど、それは当然のこと。
松たか子が『姉の同級生たちを騙しとおせる』と考えること、同級生たちが別人であることに気づかないこと。この2点はアリエナイかなと。
3、福山雅治から溢れ出る隠しきれない福山雅治。
売れてない小説家役で、ボロアパートに住み、無精髭をはやして、地味な服をきてるが、どうしてもカッコイイ。しぶい。イケてる。
おしゃれメガネは譲れなかったのかな。
でも、かっこいい福山雅治さんじゃなかったら恐怖のキモ男のストーカーホラー作品になりかねないセリフが多数あったのも事実。
4、神木隆之介と森七菜の演技が抜群。
中山美穂さん、いい老けかたしてる。庵野秀明さんの演技はちょっと。なぜキャスティング?
2秒だけ登場の矢部太郎も無駄なノイズになった
5、ドローン撮影が何度もあったけど、不要だと感じたシーンが多い。買ったばかりのドローンを使いたくて仕方がないみたいな。
6、義母のぎっくり腰の原因が気になった。なぜだか口紅が先生の家にあるし、福山雅治が尋ねてきたとき、先生は『人目についたらマズいから』と、そこらへん気がきくし。
義母と先生、やってんな!
7、福山雅治は『未咲とは大学時代に付き合った』と言っていたけど、なぜ別れたのか一切説明されていない。
未咲も福山雅治もずっとお互いを思っていたっぽいけど、だからこそ別れた理由が気になる。
DV野郎と付き合い子どもを作ってるわけだけど、DV野郎との馴れ初めなども説明されていない。
そして、いま福山雅治が未咲に手紙を書くとしたら高校時代の思い出話ではなく、付き合い別れることになった大学時代の話をするのでは?
8、娘・颯香は『自殺を隠すのは悪いことしているみたい。お母さん悪いことしてないです』と語る。松たか子も同じようなセリフを言っていた。
では、自殺の理由を知りたい。
かわいい娘をひとり残して自殺した理由は?なぜ娘や妹は『自殺は悪いことではない』との心境になれたの?その理由は作中で語られていない
9、未咲の卒業スピーチは作中、2度ながれた。2度目はエンドロール直前だ。そのスピーチにはこうある
『生きているのか辛くなったとき、私たちは幾度もこの場所を思い出すでしょう。無限の可能性があったこの場所を』
しかし未咲は自殺を選んだわけだ。
ここに岩井俊二監督のメッセージが込められているのだろうな、ということまで理解するけど、そのメッセージをぼくは読み解けない
10、未咲という名前もなー
11、森七菜さんが歌うエンディング曲、めっちゃいい。
森さんのことまったく知らなかったんですが、『天気の子』の声をやってたんですね。演技も歌も素晴らしかった!
12、母(未咲)になりすまして娘が手紙を出すけど、普通は筆跡でバレるし、手紙を書く前に『いや筆跡でバレるよね』って思うはず