quince68

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語のquince68のレビュー・感想・評価

5.0
ハンナから始まったシアーシャローナン好き

このミステリアスな顔が好きで
ラブリーボーンも好きな映画のひとつ。

最後の製本のシーンが美しすぎて美しすぎて、YouTubeで大食いばっかり見ちゃうみたいに、製本作業ばっかり見てしまいそう。ASMR付きで。


はたまた大好きな若草物語のジョー。
赤毛のアンと並んで子供の不朽の憧れよ。

若草物語、プライドと偏見
こういう時代の服装、暮らし、女性らしさを求められても自分を貫く力強さ、
それに加えて、ジョーの
自分のくだらない怒り、拘り、意地悪さ、寂しさや愛や正しさに対する怒り。大人になりたくない、子供のままでいたいし、みんなもそうでいて欲しい。変わらずにいてほしい。
これに共感する人も多いはず。

読者に寄り添ってくれるのは
等身大のストーリーだから、他人に寄り添うことができる人だから、そんなお母さんがいたから、お父さんがいたから、真心で書いていたから。

どのキャラクターも好き。
小さい頃にはもちろんジョーに共感が多くて好きだったけど
年月経てば
メグだとか、お母さんだとか、ローレンスの叔父さんだとか、はたまた嫌味な叔母さんまで好きになってしまう。

ジョーと結ばれる先生のピアノをみんなが囲む姿
あのシーンひとつとっても
それぞれの座り方聞き方表情で
愛の形を表現していて素敵だと思った
ぜひ、いつか、両親のいるうちに
あの光景を自分達兄弟、家族で叶えたい
あとは私だけ…。
今まさに、ジョー的立場…。うぅ…。


あと、やっぱり時が映画を選んでると感じるのは今回も同じ。
若草物語は、この映画では語られないけど
父親はもともと牧師をしていて
キリスト教の奉仕と博愛溢れた家庭。

怒りを抑えるの
許してあげて
朝食をプレゼントしましょう

誰かの為にと考えられる人達
人からどう見られるかと評価を気にしたり
相手を評価したり

最近は人に真心込めて教えてもらっても
全然響かなかった
だから今の自分にすっと落とし込めるように映画を通して教えてくれたのだろう
胡散臭いと思われても
自分はそう信じたい

いつも初心に帰る時
帰らせてくれる時は
赤毛のアンか若草物語を読んだ時


本を読むことすらしなくなった怠惰な今
やっと映画を観れるようにまで体力を回復した今
こうして自分に寄り添ってくれてありがたい


そして急に
ハンナから思い返して最後の製本を見るジョーの姿から
シアーシャローナンも成長してるんだなぁとローレンス叔父さん的見方。
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