けーな

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語のけーなのレビュー・感想・評価

3.4
若草物語は、1949年版、1933年版、1994年版の順に、すでに鑑賞済み。今作は、2020年に公開され、とても評価が高かったけれども、前の3作を全て観終わってから、こちらを観ようと思っていたので、その当時、劇場には観に行かなかったし、前作のイメージが薄れた頃に観ようと思っていたので、ようやく今、観た。

当然のことながら、旧作に比べて、映像がとても綺麗で、その点では、とても良かったけれども、逆に、古い映画の方が、古めかしいからこそ余計に、彼女達の素朴さや実直さが際立ち、それが良かった点なので、皆が言うほど、今作を絶賛できない。

それと、時系列を崩していて、終わりの時代から始まって、時々、昔を混ぜるというスタイルだったけれども、この話を初めて観た人は理解できたのだろうか?という疑問が沸いて仕方がなかった。私は、すでにこの話を3回観ているから、彼女達の胸の内を深く感じることができて、感動したけれども、前作には敵わないというのが、私の一番の感想。

しかし、前3作は、ジョーが書いた小説「若草物語」のみを描いているのに対して、今作は、「若草物語」を執筆したジョーの目線を描き、小説の結末が、事実と異なる内容になった所以を語っていて、その点は、とても良かったと思う。つまり、現実には、著者のオルコット(ジョー)は、生涯、一度も結婚をしていないのだけれど、小説では、結婚する結末になっていて、その結末にせざるを得なかった経緯を描いている。女性にとってのそんな時代を描いていることは、とても良かったと思う。

私は、最初に観た1949年版が1番好き。

ティモシー・シャラメのローリー役は、良かった。
けーな

けーな