芋けんぴ

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語の芋けんぴのレビュー・感想・評価

5.0
うーん。
勢いで5点満点付けちゃって良いのだろうか。オールタイムベスト入りと断言してしまうにはもう少し時間が必要な気もするけど、

1.いつまでも見ていたくなる仲良し四姉妹のアンサンブル
2.好みにまっすぐストライクする19世紀の衣装デザイン
3.結婚に興味はない、ただ傑作が書きたい主人公
4.フローレンス・ピューの名演
5.今まで食わず嫌いしてたシアーシャ・ローナンに胸を鷲掴みにされる
6.お父さんってあんたかい!てなる焦らしに焦らした配役

等々、嫌いな場面もないし、むしろ好きな場面ばかりだし、四姉妹のドラマのバランスも絶妙だし、言うことないんだよなぁ。

不満をひとつ言うなら「映画じゃなく、同じキャストで海ドラのリミテッドシリーズで全八話くらいかけてほしかった」ことくらいかな。

これを見ながら「バベットの晩餐会」におけるバベットの「わたしには世界中の芸術家の叫びが聞こえる。たった一度でいい。私に最高の仕事をさせてくれ」というセリフを思い出した。

ジョーは最高の仕事をしたわけだ。

原作に触れてみたくなった。今だからこそまた力強く現代に問いかける作品になった。原作者は永遠を産んだのだ。

本作を観たあと「自分で始めた女たち」を読むと、良い時代になってきたのだと男の立場ながら感じる。

何万、何億というジョーたちが果敢に挑み変えていく世界の中で今僕らは生きているのだ。
芋けんぴ

芋けんぴ