スローモーション男

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語のスローモーション男のレビュー・感想・評価

5.0
 大満足❗ コロナ明け初の映画館での鑑賞。

 グレタガーウィグ監督が脚色した新たな「若草物語」。これはすごい。

南北戦争終結後のアメリカ、ニューヨーク。主人公ジョーが自分で書いた小説が採用され嬉しさのあまり町中をスカートをめくって走るシーンから最高❗

長女メグ、次女ジョー、三女ベス、末っ子エイミーの性格も考え方も違う四姉妹の成長と活躍の物語は古典的な文学から現代的な考えを取り入れ見事に作り上げられた。

ひとつひとつのシーンが魅力的で隣に住む金持ちの家の子ローリーとジョーのダンスシーンからジョーとエイミーが喧嘩するシーン、ベスがピアノを弾いて後ろで死んだ娘を想うミスターローレンス
素早いカット割りとフラッシュバック。豪華な衣装や色鮮やかな風景と相まって素晴らしい空間がありました。

映画の構成は「ゴッドファーザー2」や「ブルーバレンタイン」のように7年前と現在で交差します。なのでより悲しみや楽しさが引き立って面白かった。

ジョーの女性の幸せは結婚だけだと言うのは間違っている。という考えは作者のオルコット自身でありものすごく反映させてあります。でもオルコットは「若草物語」で編集者に言われてジョーを結婚させます。でもオルコットは生涯独身を貫きました。それをこの映画はやって見せた!凄すぎる❗

グレタガーウィグとオルコットとジョーの気持ちがすべてリンクしたラストシーンは必見です。 、
 先日、岡本太郎の「自分の中に毒を持て」を読みました。この映画と全く同じ事を伝えていました。
 
 今本当にやりたいことをを貫き行動せよ!人生に悩んだら何かを作れ!結婚が人生の全てではない。

勇気が沸いてきました。絶対に夢を諦めず生活や生まれた環境、時代が悪いなんてやらないための言い訳です。

素晴らしい映画でした。