Bluegene

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語のBluegeneのレビュー・感想・評価

4.0
子供の頃に読んだきりで漠然としか覚えてなかったけれど、エイミーのキャラがずいぶん記憶と違っていた。結婚に憧れる少女というイメージだったのが、「女性にとって結婚は経済の問題だ」と辛辣な意見をいうんだから。ジョーが小説を売り込みに行った出版社の編集長は「女性を主人公にするなら最後は結婚させるように。でなければ死なせるか」と釘を刺す。「結婚か、さもなくば死か」というのが当時の女性にかけられた社会的圧力だった。もちろんまだ参政権もない。

タイムラインが2本あって説明なく行き来するが、慣れてくると俳優たちの表情や服装、髪型などで「いま」か「むかし」かが判るようになった。俳優たちもその演出に応えられる芸達者揃いだったのが奏功している。

しかし南北戦争時代の話だったんですね…父親が従軍牧師として北軍に参加してるなんて子供の頃はぜんぜん知らなかったが、決して裕福とは言えない一家がさらに貧しい家庭に慈善に行くのは清教徒的な価値観がベースにあったのだろう。

ラストでは革装丁の製本課程がちらりと映されて、製本をちょっとかじってるのでやたらテンション上がった。
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