RyanMihawk

ディリリとパリの時間旅行のRyanMihawkのレビュー・感想・評価

ディリリとパリの時間旅行(2018年製作の映画)
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街を愛すること、それすなわち人、場所、歴史を愛するということ 
始まり方がかなり差別的で吃驚仰天していると一瞬あとの展開から驚くほど能天気でオイオイ嘘だろ〜となる
その後もどんどんオイオイ嘘だろ〜の瞬間が沢山あるんだけど画面が驚くほど豪華絢爛で眺めているだけでなんとなく幸せな気持ちになって来てなんだかんだで能天気を許せるくらいおおらかな心持ちになれる
良い映画です
本当にこれで良いのだろうか…いくらなんでも人種差別女性差別描写のハードさ残酷さには顰蹙を感じるべきでは…と何度も思うんだけどどんな時もマイペースで見た目の美しさ気高さを大切にする芸術家たちをみているとなんだかんだこれで良いのだ〜となってしまう
この時代の貴族っていうのは身嗜みとか喋り方で人間の位を測っていたんだろうな〜 へ〜みたいな…この時代の人々って本当に立派な人同士はだいたい友達だし電話一本でおおよそのことが解決するんだ〜すご〜い みたいな…
本当にこれで良いのだろうか…とはずっと思うんだけど見てるうちに心がどんどんおおらかになるのでまあ良いのか〜みたいな…凄くない??何故あの残酷描写と能天気教養芝居のリズムがマッチするのか謎なんですけど…これがアニメの力ですかね〜
日本アニメの絵に慣れてると不自然に思うかもしれないけど見終わる頃にはこの映画を受け入れられないなんて不幸だな〜パリ最高〜〜〜くらいになる
そして贅沢な光と色と繊細な芝居、美しい歌声で畳み掛けられるとラストシーンではちょっと泣いてしまう…
終わり方も余りにいきなりだけどセリフと画が良過ぎてその唐突ささえ愛しく思える
「人生に満足してしまうこともあるけれど まだ私の人生は始まったばかり〜」
RyanMihawk

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