そろそろ

恐怖の報酬 オリジナル完全版のそろそろのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

莫大な報酬に釣られたマフィア、殺し屋、銀行員、爆弾魔が大規模火災を爆風で鎮火させるために縦揺れ厳禁のニトロをトラックで現地まで運ぶ話。
ホラー映画っぽいタイトルバック。
唐突な銃声、唐突な爆発、唐突な死。先の読めない展開が後半になるにつれスケールもでかくなってくる。
マフィア役のロイシャイダーは神父の射殺犯として追われることになるのだが、単なる濡れ衣というのがロイシャイダーっぽい。「俺は撃ってない」というセリフがとても似合う。
ニトロを運ぶ運転手を決める試験のシーンで運転自体初めてだろレベルのやつもいて笑った。
抜擢された4人は共通の目的のために黙々と作業するが、互いに親近感も出さず会話も必要最低限という連帯しつつ断絶している感が良かった。
オリジナルとの差別化にもなっているボロボロの橋を渡るところは圧巻。先頭のロイシャイダーと殺し屋の2人組が死にものぐるいで橋を乗り越え、後続の2人を出し抜けたぜと喜んで(その後丸太に塞がれ立ち往生して)いたところに、後の2人がのそのそ歩いて来たのを見て「(えぇ…お前らもあれ渡って来れたのかよ…)」とあほづらでドン引きしていたところ爆笑してしまった。
苦難を乗り越えた後のほほんと身の上話していた銀行員と爆弾魔が油断して爆死し、追い剥ぎに襲われた殺し屋も瀕死となり、ロイシャイダーがとってつけたようにあと少しだから頑張れ!とか何とか励ましながら運転するも何やら訳の分からないところに到着する。ここで殺し屋の高笑いが響くのだが、殺し屋が死んだ後もずっと笑い声が続いていたのがホラーだった。やっぱりこれホラー映画だ。
最後はニトロを自力で運び出し何とか報酬をねじりとるも、自分を追っていたマフィアが建物の中に入ってきてジ・エンド。この改変したラストのもやもや感だけでフリードキン映画にしてしまうのがさすが。傑作。
そろそろ

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