タランティーノ監督も生涯のベスト映画10本に選ぶウィリアム・フリードキン監督作。。
正直、映画全体として客観的に見るとかなりアンバランスな仕上がり。特に前半部分は活劇としてかなりリズム感を損なっているし、決して“スマートな映画”とは言い難いと思う。完成度で言えば同監督の「フレンチ・コネクション」「エクソシスト」の方が高い。
ただそれでもやはりいくつかのシーンを切り取ると、とてもこの世のものとは思えない光景、パワフルさに満ち溢れており、否が応にもテンションはぶちアガる。もちろんCG一切なしのフリードキン監督による鬼畜の所業だ!
ただ公開当時は世界は『スター・ウォーズ』(77)ブームに沸き立っており、南米を舞台に汗と血と泥にまみれた男しか出てこないこの『恐怖の報酬』は、興業的に大惨敗を喫した。
それでも近年は2013年にヴェネチア国際映画祭で再上映されたのを皮切りに、世界で再評価の気運が高まりつつある。
P.S.
フリードキン監督は近年の作品
「BUG」「キラー・スナイパー」でも
キレッキレぶりを発揮しているのでそちらもご賞味あれ。