rage30

恐怖の報酬 オリジナル完全版のrage30のネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

2018年のベスト作品によく挙げられていたので見てみたのですが、いや~、期待していた通りの凄い作品でした。

「人生に行き詰まった4人の男がニトログリセリンを運ぶ」という設定がまず激アツでしたね。
主人公達の背景を知れば「やるしかねぇ!」と思わずにはいられないし、ちょっとした衝撃で爆発するニトロは超怖い≒面白い!わけで、否が応でも期待は高まります。

そして、いざトラックに乗って運搬するわけですが、ただ単に悪路を進む…というだけでなく、途中で原住民に遊ばれたり、道に迷ったり、巨木に遮られたり、ゲリラに襲われたり…と、様々なトラブルに襲われます。

中でも、本作最大の見せ場となるのが、嵐の中での橋渡りシーンでしょう。
あの橋が現れた瞬間の絶望感たるや…ニーロが逃げ出したのも分かります。笑
ただでさえボロボロな橋なのに、雨風は吹き曝すし、しかも通るのは大きいトラックですよ!?

ギシギシと軋みながら、グサグサと板を破壊し、グラグラと揺れ続ける。
何度も悲鳴を上げそうになったし、ここまで悶絶しながら映画を見たのは初めてかもしれません。

よくもまぁ、こんな映像を撮ったものだと思いますが、実際に撮影中は何度も橋が壊れたり、車が川に落ちたんだとか。
確かに、それだけの苦労をした甲斐のある鬼気迫る映像になっています。

そう、特に本作は映像が良いんですよね。
77年の作品なんで、古いは古いんですが、その古さが良い方向に作用してるというか。
車や建物の古さや汚さは圧倒的なリアリティーをもたらしているし、何より“CGを使っていない”という事実が異常な緊迫感を与えている。

CGに慣れきってしまった今だからこそ、本作の凄さがより伝わるのではないでしょうか。
ポスターにもなってる様に、橋渡りのシーンは映画史に残るレベルだと思うので、映画ファンなら一度は見て欲しい作品ですね。
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