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最初の半歩のXXXXXのレビュー・感想・評価

最初の半歩(2016年製作の映画)
4.5
香港映画は決して負けない!!死なない!!

香港民主派映画を代表する、香港初の少年野球をテーマにした青春スポ根映画!
いわゆる本土派と呼ばれる作品です。
本土派とは、香港独立を目指す考え方のこと。
リウ・カイチー、ラム・イウシン主演。

1984年、底辺中学の生徒達を集め、香港初の少年野球チーム沙燕隊が結成される。
しかし、彼らは全く野球はド下手!!

台湾の子供のチームにすら負ける有様。しかし、日々の練習で野球の技術は向上していき、野球トーナメントで最強日本チームと激突する。

サッチャーと鄧小平との、香港の中国返還の式典が登場したりと、香港近現代史を回顧できる作品でした。
もう6年前の作品だけど、雨傘革命のシーンがあったり、今の中国政府の締め付けの中で、こう言う作品はもう撮れないかもしれない。

とにかく今作テンポが良く、香港ではマイナースポーツの野球がテーマの作品だけど、香港人は野球に疎いせいか、こんな練習で上手くなるの?!とかバッティングフォームが、バラバラだったりするのはご愛嬌。
ちなみに広東語で野球は「棒球」プロ野球は、「職業棒球=職棒」と書きます(唐突な広東語講座😊

前に、東京ドームに巨人戦見に行った時、香港人のカップルが来ていて、香港にはプロ野球が無いので、応援が珍しいのか、とりわけ大騒ぎして、応援していた事を思い出しました。笑

青春映画に、恋愛や妊娠、貧困問題などを盛り込み、近年の香港の社会問題をすごいうまく盛り込み、映画としてもとても面白い作品になっている。あの野球漫画『タッチ』が出てくるのが嬉しい。

主題歌の『沙燕之歌』は、2019年の香港騒乱のデモでも広く歌われたヒット曲です。
ジャッキーの『NEW POLICE STORY 香港国際警察』で、頑固な署長役だったリュウ・カイチーは、野球部の監督役を好演!

主役のロンを演じる、ラム・イウシンは香港映画界のニューホープで、まもなく香港で公開予定の『造口人/stoma』というLGBT作品では、大腸ガンを患ったゲイの青年を大熱演しています。
また、『風起再起』では、トニー・レオンと共演するらしく、とても楽しみ。

とても、香港ローカルな作風だけに、一般の日本人には受け付けられないと思うけど、個人的には大好きな作品。
特に、今作をよく見ていた時期に、体調を壊し、一歩間違えれば死んだかもしれない時だったので、僕にとっては思い出深い作品です。

今作、香港映画の新しい方向性を作ってくれた作品で、香港人の身の回りの事や、社会問題、恋愛、LGBTなど、かつてのアクション超大作ではなく、「僕たち、私たちの香港での物語」を描いた良作を連発してて、香港映画に活気が戻りつつあるのが嬉しいですね!!

今作、Netflixで結構長く配信されていたんですが、先日配信終了...。
僕は香港版Blu-ray所有してますが、
Blu-rayで日本版もリリースしてくれないかなぁ。

そして、12/2より香港映画界が総力を挙げ、メガヒットを飛ばした超大作『未来戦記』がNetflix配信開始!
1人でも多くの方に見てもらいたいッッ!!

主題歌こんな曲です!
『點五歩』主題曲。
https://youtu.be/nsA3ue-hihE
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