アネモネ

37セカンズのアネモネのレビュー・感想・評価

37セカンズ(2019年製作の映画)
3.5
まるでドキュメンタリーを観ているような。。

主役のユマちゃんが自然で素直で、その上体当たりの演技にぐいぐい引き込まれていきました。

冒頭、親子のやり取りを見て
この障害はこんなに大変なんだ…と思った後に気付く親子関係。
障害とか関係なくこういう依存型の母親っていますよね。   
そして反抗しても、どうしても親に頼らないといけない事もある。
それがユマちゃんにとってはささいな介助だったり。
あと、友達。
きっと小さな頃から家族ぐるみで親友には違いないんだけど…っていう関係。
お母さん同士も見えない距離があって。

そんな環境の中、あれだけ真っ直ぐに育って自分と向き合えるユマちゃんに驚くばかり。
私は、ユマちゃんのように素直に飛び出す事はできない。
素直に自分をさらけ出す勇気は、ない。
世間を知らないから怖がらないのもあるかもしれないけど、
見終わって思うのは、
重い母親かもしれないけど実はしっかり愛情を注いできたからこそユマちゃんはあんなにしっかりした子に育ったのかなと。
だからこそ、ラストのユマちゃんは心に刺さり自然に涙が出ました。


確かに経験の無い事は想像も創作もできないと私も思う。
その大切さに気付いて行動するユマちゃんは輝いていました。
だからこそ、夢は近づいたんだと思う!!
笑顔が素敵!!


全てがリアルに感じたからこそ、
出会う人達みんながいい人過ぎて…
舞さんが家出を「経験」として応援してお金まで出してくれたところまではよかった。
その後、家出中でお金も無いのにパスポートは?
俊哉くんは仕事とお金はどうしたの?
車椅子で発展途上国のど田舎へ行くって歌舞伎町に遊びに行くのとはワケが違うのでは…
そして幼馴染ともしっかり向き合う事もユマちゃんにとって大事なはずなのに描かれてなかった
と思う私は、つまらない人間になってしまったのでしょうか。涙







当分、こうして映画館で映画を観る事ができないと思うと悲しい。
この映画を大切に心に留めて、また劇場で映画を観れる日を楽しみに待ちます。
とりあえず応援として仙台フォーラムの年間会員に入りました。
ずっと通ってた下高井戸シネマも武蔵野館もシネマカリテも岩波ホールもBunkamuraもユーロスペースも他たくさん
次は長年通った映画館の応援に参加します!
アネモネ

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