障害を持った漫画家の女性が、夜の体験を通じて全てが動いていくストーリー。
ずっと気になってたけど、とても奥ゆかしくも衝動的で、心にグサグサ刺さる作品だった。見終えた後、街がいつもと違って見える作品。
俳優さんも抑えていてとにかくいい。もっと多くの人に見てほしい。
以下ネタバレ感想とスコアを。
今作は障害者目線を描いたドキュメンタリー的作品かと思ったが、健常者から見た障害者への思い込みや偏見も織り交ざっており、途中からずっと胸の中がもやもやしていた。
初めての夜の世界に街が違って見える描写はこちらも入り込み、
家出して、「障害者も皆と同じですよ」という台詞が本人の口から出てくる重みはずっしりと重みがあった。
タイにいく辺りから話が広がったこともあったのか「自分の周りにいたらどんな風に接するだろうか」と考えこみながら見てしまった。
一人一人の行動や心情にすれ違いと、とても丁寧に描写した映画だった。
昨今はドラマや映画でも家族の繋がりよりも気の合う仲間との描写が多いが、障害を扱った今作でも見られた点を考えると誰もの自立と共存が叫ばれているようにも見える。
石橋静河や渡辺真起子など個性派の俳優たちが脇役をしっかり固めていた。
ラジオでよく聞いていた曲がCHAIの主題歌で驚いた。