みどり

37セカンズのみどりのレビュー・感想・評価

37セカンズ(2019年製作の映画)
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2020/7/13

レビューがたまりまくっているのに新しい映画に行くのはやめなさい!と自分に言いたい。やめれない。
毎日必死に見てる…今日この頃。

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生まれたときに37秒間呼吸が止まっていたことが原因で脳性麻痺になってしまった女の子、ユマのお話。
彼女を大事に思うあまり過保護になってしまいがちな母。
そして自分は親友の漫画家のアシスタント(ゴーストライター)として働いていることへの複雑な気持ち。
それでも彼女は懸命に生きようとしている。
それまで特に意識していなかった性に対すること、意図せずも背中を押してくれた編集長。些細なきっかけが新たな出会いを運んできてくれる。

障害があろうがなかろうが、あなた次第よ。っていう渡辺真起子さん演じる舞さんの言葉が身に染みた。
障害があっても、辛いから、助けて、じゃなくて、前に進む。その姿がたくましくてかっこよくて、背中を押された。

亡き父にもう一人子供がいたことを知りタイに会いに行くことに。
ここの部分をもう少し掘り下げて欲しかったかなとも思った。ヘルパーの俊哉くんとの関係も良くなっているのは分かるけれどもう一押しほしかったかなぁ。


ユマが変わっていく様子が丁寧に描かれている。それも自然に。
はじめはとんでもないものを見てしまったと、佳山さん演じるユマから目を逸らしそうになったけれど、ラストまで、突き進んでいくユマは誰よりもパワーがあり、かっこいい女の子だった。誰にだって挑戦できるんだ。強くて逞しい。
母とも分かり合えて、理解してくれる人とも出会えて、そんなユマちゃん、これからきっともっと素晴らしい未来が待っているよ。

今自分が大きな怪我や病気もなく、なんとなく生きているけれど、私だってやりたいことに向かって頑張っていけるはず、と思えた。
お母さんに年齢が近いとお母さんの不安や心配の気持ちがよくわかるし、
主人公に年齢が近いと主人公の自立したい気持ちを後押ししたくなるような、そんな映画です。見る人によって気持ちが変わるのは素敵だなあ。

女の子はだれだって可愛くてかっこよくて、素敵になれるはずなのだ。
みどり

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