足拭き猫

天竜区奥領家大沢 別所製茶工場の足拭き猫のレビュー・感想・評価

4.0
山の奥深くの急峻な集落でお茶を手で摘む村人たち。気の遠くなるような営々とした暮らしと繰り返される息の合った作業の動線と車輪の回転とベルトコンベヤーの前進と音の渦。
上映中に茶を乾燥させる時に拾い上げる手の動作を真似してみた。指を動かして葉っぱの感触を知りたいと思った。
でも堀監督はきっと働いている人以上にお茶を作る機械に魅了されてしまったのだと思う。
画面の右端と左端、そして時々隅っこの方に現れる犬のジョン。
身近な飲み物なのに作る工程を全く知らなかったことに居心地の悪さを感じつつペットボトルのお茶をすすった。