風来坊

A-X-L アクセルの風来坊のレビュー・感想・評価

A-X-L アクセル(2017年製作の映画)
3.0
元々は同監督の2014年の短編映画「Miles」でそれを長編映画化したのが本作。「ブレイド」等のヒット作の脚本で知られるデヴィッド・S・ゴイヤーさんが製作に名を連ねています。

に青年と軍用ロボット犬との出会い方が良いし、その後の絆の深め方も良くてすんなり物語に入って行けました。ダイナミックに一緒に駆け回る姿は、主人公のモトクロスレーサー設定が活きていましたね。

ロボット犬の造形は犬というよりはライオンみたいな感じであまりかわいくなく微妙。導入部分と序盤は良いが、ロボット犬の開発者や軍が取り返しに来るのが遅過ぎてだれる…。確かに金持ちのボンボンはムカつくが悪役としては小物なのに引っ張り過ぎですね。

待ちに待たせた割りにはクライマックスの軍とのチェイスシーンは少しで残念。それでも設定を活かしたダイナミックな逃走シーンは迫力がありました。それしか道は無いとはいえ、A-X-Lの決断は意外で驚いた。絆を感じて少し胸が熱くなりました。

主人公役のアレックス・ニューステッターさんは整った顔なのに、大きい鼻のせいでワイルドに見えてしまうが作品には合っていたと思います。
ヒロイン役のベッキー・Gさんは昔のジョーダナ・ブリュースターさん見たいな雰囲気で可愛かったですね。

トーマス・ジェーンさんが主人公の父親役で出演。かつては主演映画も多くてスター街道を走っていたが、最近は脇役が多くて時の流れを感じます。
無骨だけど優しいシングルファーザーを好演していました。父親役が似合う役者さんになりましたね。

悪くは無いのですがパンチが足りずSFアクション、未知の物体との交流を深めるドラマとして中途半端に終わってしまっている印象。
当初は続編も視野に入れていたらしいが、不評で立ち消えになったみたいです…。全米週末興行ランキングでは初登場9位だったのでまずまず稼いだとは思うのですがね…。

まあまあ楽しめる作品でしたが、壮大な物語を求めると肩透かしかも知れません。
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