“彼は汚い手を使って成功するタイプよ”
“私も大人になったら見習うわ”
ほんわか〜な可もなく不可もなくな映画かなーと思って見たらあら意外。
なんだか染みる一本でした。
1959年イギリスの田舎町
未亡人のエミリーモーティマーが夫のかつての夢だった
書店を開き、奮闘するお話。
昔のイギリスって、ほんと秩序を乱すものを
徹底的に排除するよね。
かつてゲイが死刑もんだったように、
古ーーーい文化の残ったこの田舎町でも
女性が開業しようとするもんなら
町をあげて阻止しようとしてる。
それに強く強く立ち向かうんじゃなくて、
引いた笑顔を見せながら
謙虚ながらも前に進もうとするエミリーモーティマーが良かった。
そこにとてつもない存在感のビルナイと
シンプルな子役ちゃん。
ナイスキャスティングです(*^^*)
母になってから本を読む機会なんてめっきり無くなって
少しでも自由時間があれば
一番の趣味の映画に費やしたいけど
あぁ本も好きだったなぁと
世界観に入り込んで、読み終えても余韻に浸れるような一本ってなかなか出会えないよなぁーとか
でも出会えた時、
“浸りながら散歩をするのが好きな時間”
という主人公に
凄くいい時間の使い方だなぁ、と感心したり。
映画でも本でもそうだけど
ジャンルはホラー、ミステリー、ロマンス…
とカテゴライズされてる以外に
バッドエンドが好きだったり
だめだめな主人公に惹かれたり
ノンフィクションに心踊ったり
ぶっとんだファンタジーに浸ったり
好みって実は凄く狭くて、そんな作品に出会えたら飛び跳ねるほど嬉しいし、その好みが誰かピタッと合えば恋にだって落ちれると思っている。
実際に旦那さんも出会った時なーんとも思ってなかったのに
私がマイナーだけど心に残った映画の話をした時
あぁ〜◯◯の話のやつやろ?
うさぎのジャケットの。
と言われて電気がビビビッと走ったんだ
そんなことを思い出させてくれた今作は良作の証拠。